社会保険手続き等の電子化、対応は進んでいますか?

こんにちは、あかね社会保険労務士法人です。
今回は、多くの企業様で関心が高まっている「社会保険手続き等の電子化」について、実務対応のポイントをお届けします。

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●電子化が進む理由とは?
近年、社会保険・労働保険を中心に行政手続きの電子化が加速しています。背景には以下のような状況があります。

• 行政側のデジタル化施策の加速
• 企業側の作業負担や紙書類管理コストの削減
• テレワーク・複数拠点勤務で紙手続きが煩雑化
• 申請漏れや記入ミスの防止

とくに「持参・郵送の手間がなくなること」や「届出内容の控えが自動で保存されること」は、担当者の業務効率に大きく貢献します。

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●社会保険電子申請の“実際のところ”どうなの?

すでに電子申請を導入している企業の担当者からは、次のような声が多く聞かれます。

• 手続きスピードが速くなった
• 書類の差し戻しが減った(画面上のガイドで入力ミスが減少)
• 紙の保管が不要になり管理が楽になった
• 育休や定時決定など繁忙期の業務負担が軽くなった

一方で、導入前の企業では、
• 「何を準備すればいいのか分からない」
• 「専用ソフトが難しそう」 といった不安の声もよく耳にします。
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●企業が準備すべきポイント

電子申請や各種手続きの電子化は、「特別なシステム投資が必要」というイメージを持たれがちですが、実際には最小限の準備でスタートできます。
具体的には次の3つが重要です。
① 会社情報・社員情報の整備
社会保険手続きで使う基礎情報(氏名・住所・生年月日・給与情報など)を、社内で一元化して管理しておくことが最優先です。Excelでも構いませんが、項目が不足していないか定期的な見直しが必要です。

② 電子申請に必要なアカウント(eGov)や電子証明書の取得
電子申請に必須となるアカウントや電子証明書の取得には、通常約2週間を要します。繁忙期に合わせて早めに準備しておくと安心です。

③ 自社の運用に合うツール・方法を決める
電子申請の方法には「無償ツールで最低限対応する」か「専用システムで効率化する」など、複数の選択肢があります。
社員数や手続き頻度に応じて、コストと手間のバランスを検討すると失敗しません。

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●電子化すると“どんな業務”がラクになるのか?

中小企業で担当者が最も負担を感じる手続きは、
• 入退社時の資格取得・喪失
• 産休・育休開始の手続き
• 定時決定・随時改定
• 労災・雇用保険関連手続き などといった、“人数は少なくても手間の大きい業務”です。

こうした手続きは電子化することで、入力・添付・提出までをまとめて処理でき、実務のストレスが大幅に減ります。

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●最後に

法律や行政方針としても電子化の義務化・推奨化が進んでおり、「紙のままでは対応しづらい」時代が着実に近づいています。今のうちに準備を進めておくことで、繁忙期の混乱を防ぎ、労務担当者の負担を軽減することができます。
また、社会保険手続きの電子化は、単なる“事務作業の効率化”にとどまらず、企業全体の働き方を改善する大きな一歩になります。

「どこから着手すればいいのか分からない」「うちに合った方法を知りたい」といったご相談も増えていますので、必要であればお気軽にお問い合わせください!

 

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