あかね図書室日記:『ひよっこ社労士のヒナコ』

「あかね図書室日記」は、スタッフが読んだ本を通じて学びを共有するコーナーです。
専門性・人間力・組織力を大切にする私たちが、本から得た気づきを少しずつ言葉にしています。

 

◆書籍:ひよっこ社労士のヒナコ/水生大海/文春文庫

◆ジャンル:専門力

◆投稿者:坂田 実優

◆読んだきっかけ

社労士を主役にした小説は珍しく、同世代として自分の仕事が物語になっていることが素直に嬉しくて手に取りました。等身大の悩みを持つ主人公・ヒナコに自分を重ね、彼女がどう壁を乗り越えるのかを知りたいと思ったのがきっかけです。

◆内容紹介

 

主人公の朝倉比奈子は、自身も非正規雇用の経験を持つ新人社労士。

「SNSに書き込みをした従業員をやめさせたい」といった飲食店の専務…。
年末調整の書類が紛失したことによって発覚する男女のいざこざ…。
パワハラによって自殺未遂を図ったとされる従業員…。など、短編で6つのお話が収録されています。

 

彼女は誰よりも「従業員の不安」を理解していますが、実務で向き合うのは一癖も二癖もある経営者たち。
立場と思惑が入り乱れる中で起こるトラブルを、ヒナコは法律という道具を手に、ミステリーを解くように解決していきます。
単純にミステリー小説として非常に面白く、表面上の問題のふたを開けてみれば「実はそんな背景があったのか!」というどんでん返しもあり、最後まで飽きさせません。

 

 

◆感じたこと、気づき

 

「法律だから守ってください」という正論だけでは、経営者の方々の「そうは言っても、現場は苦しい」という本音を乗り越えられないことがあります。法律を振りかざすだけでは対応できない【現実】がそこにはあります。

一方で、法律を守り適切に運用することは、結果として有能な人材の流出を防ぎ、会社の成長に直結します。
私たちが目指しているのは、コンサルやアウトソーシングによる効率化を通じて、そうした社内の良い循環、【仕組み】を提供すること。
実務の負担を軽減しながら、健全な経営環境を整えるお手伝いをすることこそが、弊所の使命なのだと再認識しました。
このシリーズは現在第3弾まで発売されており、個人的には第3弾『希望のカケラ』に登場する、リモートワーク中の副業(ユーチューバー!)のエピソードが、現代の労務課題を反映していて非常に興味深かったです。
今年には待望の第4弾も出版されるとのこと!とっても楽しみです。
労務に携わる方だけでなく、「働くすべての人」に勇気を与えてくれる一冊です。ぜひ手に取ってみてください。