個人の力を最大限に引き出す組織へ―「タレントマネジメント」は導入前の設計が9割

こんにちは。あかね社会保険労務士法人です。

近年、顧問先企業様から
「タレントマネジメントを導入したい」
「人事評価制度を見直したい」
といったご相談を多くいただいております。

一方でお話を伺う中で感じるのは、
可視化”や“システム導入”が目的化してしまっているケースが少なくないという点です。

本来、タレントマネジメントは「ツール」ではなく、人材の力を最大限に引き出すための経営そのものです。今回は、タレントマネジメントの本質と、失敗しないための考え方を整理してお伝えいたします。

 

■1.タレントマネジメントの本質は「人材活用の戦略」である

タレントマネジメントとは単なる人材データの管理ではありません。

本質は、
・どのような人材が自社にとって価値を生むのか
・その人材をどのように育成・配置・評価していくのか
という人材戦略の設計にあります。

つまり、何のために評価するのか、どんな人材を育てたいのか、曖昧なままでは、どれだけデータを集めても意味を持ちません。

 

■2.なぜ「可視化」だけでは機能しないのか

最近では、従業員サーベイや評価システムにより、組織状態の“見える化”自体は容易になっています。

しかし、

・評価基準が曖昧
・評価と処遇が連動していない
・育成方針が定まっていない

といった状態では、
「あるだけ」のデータとなってしまい、評価に関する意思決定につながらないのが実態です。可視化はあくまでスタート地点であり、そのデータをもとに

・配置を変えるのか
・育成に活かすのか
・評価制度を修正するのか といった“意思決定の軸”があって初めて機能するものです。

 

■3.「人事評価制度の役割」を整理し、なんとなく運用を脱却する

タレントマネジメントを機能させるためには、まず人事評価制度の役割を明確にする必要があります。

例えば評価制度には本来、

・人材育成
・適正配置
・処遇決定
・組織目標との連動 といった複数の役割があります。

しかし現場では、なんとなく運用している、給与決定のためだけに使っているというケースも多く見受けられます。

この状態でタレントマネジメントを導入しても、
評価データの集積”にとどまり、組織改善にはつながりません。

 

■4.「個人の自律」とセットで考えることが不可欠

もう一つ重要なのが、従業員側の「キャリア自律」です。

組織が一方的に評価・管理するだけではなく、
従業員自身が

・自分の強み・弱みを理解する
・将来のキャリアを考える

ことができる環境を整えることが、これからの組織には不可欠です。

その具体的な手法の一つが、厚生労働省が推進する「ジョブ・カード」です。

企業側の評価データと、個人のキャリア意識を結びつけることで、
はじめて「納得感のある育成と配置」が実現します。

 

■5.正しい順序は「設計 → 構築 → 可視化 → 活用」

これまでの内容を踏まえ、タレントマネジメントを成功させるためには、
以下の順序で考えることが重要です。

①どのような人材を活かしたいか(戦略設計)
②それを実現する人事評価制度の構築
③データの可視化(サーベイ・システム)
④意思決定への活用

これらを疎かにしてしまうと、「システムは入れたが活用できない」という状態に陥ります。

 

■6.制度設計からの見直しが、結果的に最短ルート

タレントマネジメントは、
単にツールを導入すれば実現するものではありません。

むしろ重要なのは、「自社はどんな組織を目指すのか」から逆算した制度設計です。

あかね社会保険労務士法人では、

・人事評価制度の見直し
・タレントマネジメントの設計支援
・システム導入のご提案を一体的に行い、
“形だけで終わらない運用”をサポートしております。

「評価制度を見直したいが、何から手をつけるべきかわからない」
「タレントマネジメントを導入したいが、本当に必要か判断したい」

といった段階でも大歓迎です。ぜひお気軽にご相談ください!

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